この1か月半、米国経済の指標が悪化しています。
しかし、新規失業保険申請件数はほとんど増加していません。
この指標は、リセッションチェックリストにも取り上げている最重要指標で、実体を最も早く反映します。
雇用統計は遅行指数とよく言われますが、米国は日本と違い経済が悪化するとなればすぐにレイオフするので、この指標はむしろ先行的な指標になります。
そして通常は経済が悪化する場合にジワジワと増加していくのですがそれが起きていません。
これに関連し3つの事を考えておきたいです。
1つは、経営者は経済が本格的に失速するとはまだ考えていない点です。
2つめは、経営者が人手不足を懸念し、解雇を控えている可能性があることです。
3つめは、今後上昇していかないか重要度が増している点です。
つまり米国経済の指標が悪化していると言っても、現時点では何もかも手放すべきと考えるほどの弱さは想定できません。
しかし、景気がもっと本格的に悪くなるときは、この10年の人手不足の教訓から今までよりもこの指標の上昇が急に始まる可能性があり、今後注目度が増しています。
以上、新規失業保険申請件数に関するちょっとしたメモでした。
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