米国の財政赤字と関税と注意しておきたいこと

米債金利がいい感じに低下していますね。

 

基本的に、今現在入手できる情報を総合すれば、関税は制御できないほど物価上昇を押し上げる結果にはなっておらず、特にコアインフレは今月分のあとはそろそろピークが近いと思います。なので僕は方向性は米債保有、つまり継続的な利下げであっていると思っています。

 

しかしこの方向性を強引に覆す要因も一つあります。

 

それが財政赤字です。

 

米国の財政赤字と関税の状況

 

どういうことか👇

  • 2025年度の財政赤字は約2兆ドル規模(画像)
  • もし関税収入が想定通り5000億ドル増えれば、赤字は約1.5兆ドルに改善
  • 1.5兆ドルはGDP比でおよそ5%強(現在は7%弱)

 

 

だいぶ関税で救われますが、それでも5%は高いです。

 

基本的に5%越えが断続的でも数年間で続けば、信用不安は意識され始めます。なので今年、米債の信認が問題視される局面になりました。

 

財政の議論はいろいろありますが、この問題がどうこうより意識されるかの事実が大事です。

 

何が言いたいかというと2つ警戒です👇

 

最高裁判断には注目

連邦最高裁が関税をもし無効にしたら、インフレ上昇圧が軽減されるため、一般的には米債価格が上昇すると解釈されると思います。

しかし財政赤字で見れば、GDP比で7%まで大幅に悪化するので、トランプ政権が言うように事態が大きく悪化する可能性もあるのです。

すぐになくても今後の米国の成長率では対GDP比で7%の赤字は続けられないので、財政健全化を迫られ経済は委縮しやすくなります。

 

毎月の財政赤字に注目

赤字が6%でも7%でも、名目GDPの伸びがそれを大幅に上回る国なら、数か月や1年で帳消しになります。

 

しかし米国はそうではありません。

今後は移民の流入減などで、国内のGDPは低めに推移し、名目GDPは5%ぐらいになるのが規定路線です。

 

現在、米国の財政は月単位で見ると、2024年半ばから僅かに低下傾向にあります。それが再度増加し始めないかは注意しておきたいです。

 

一緒にこの辺も追跡していきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました