GDP予測は今、WEIを見ておく必要があります。
確認すると米国経済の状況は、マーケットが懸念しているほど悪化していないようです。
この指数は
- レッドブック指標
- ラスムッセン消費者指数
- 新規失業保険申請件数
- 失業保険継続申請件数
- 調整後所得税雇用税源泉徴収額
- 鉄道輸送量
- 米国人材派遣協会人材派遣指数
- 鉄鋼生産量
- ガソリン・ディーゼル・ジェット燃料卸売売上高
- 米国週平均電力負荷量
以上、10種類のデータがもとになっており、日次・週次指標が多くタイムリーで、それでいて実体経済に近いデータが採用されています。(ただし、タイムリーと言ってもパンデミック並みの急激な悪化には後手になるので注意してください)
なぜこの指標を見るべきかと言うと、例えば輸入が増加するとGDPは落ちます。
それはある意味国内の需要がそれなりにあるためで悪いことではないのですが、最近関税前の駆け込み輸入が急増したため輸入を考慮するGDP予測(GDPnow)では、直近で-2.5%と大幅に悪化しています(アトランタ連銀GDPnowはこちら)
これはいくらなんでも極端に低いです。
このように指標によってはGDP予測が極端になっているので、GDP計算式ではなく、実際の経済活動に近いデータがもとになっているWEIを見ておく必要があります。
そのWEIは2.68%の予測となっています。
つまりWEIのモデルではGDPは2.68%ぐらい成長するということです。
WEIにも駆け込み押し上げ要因が影響していると思われる点や、経済分析局の公式GDPはここまでよく出ない点など、割り引いて考える必要はありますが、いずれにしても実際の経済活動はマーケットが懸念しているほど悪化していないと考えられます。
WEIはだいぶ前から知ってはいたのですが、GDPnowのほうは見栄えが良いので(笑)nowを取り上げることが多かったですが、今後しばらくは両方注目していこうと思います。
次は来月に更新となるので、月末にリンク含めリセッション予測リストに追記しておきます。
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