【米国で銀行が破綻】サンタアナ銀行の破綻と銀行危機のリスク認識

米国で約半年ぶりの銀行破綻がありました。

 

破綻詳細

破綻したのはテキサス州のサンタアナ国立銀行で、理由は不正行為による巨額損失のようです。

 

連邦保険公社(FDIC)によると、サンタアナ銀行の総資産は6月18日時点で6380万ドル、預金総額は5380万ドルとあり預金以上に資産を保有しています。が、通貨監督庁のリリースによれば銀行の債務は資産を上回っています。

 

つまり報告通りなら預金意外に何か債務が発生しているようですね。

 

この金額は今後資産の精査などで変わる可能性があります。

 

預金は一人25万ドルまでFDICが保護してくれますが、それを上回る総額は280万ドルとのこと。過去の例では、保険限度額を上回っていても最終的に保護することがあり、今回も保護する可能性があります。

 

参考までに今回の預金保険基金の損失は暫定で2370万ドル、一方で基金の総額は1409億ドルです。

 

銀行危機の現状の整理

米国には約4000の銀行があり、小さな銀行は時々破綻します。

 

去年も3行ぐらいあったと記憶していますが、今回も規模は小さいので大きな問題にはなりにくいです。

 

しいて懸念点をあげれば、今の米銀は取り付け騒ぎに少し弱いです。

商業用不動産のローンが回収できなくなるなど、何かの拍子で経営不振になると、下落した米債の未実現損失を売って実現損にしなくてはいけません。

 

未実現損失は通常は、米債の償還までほっとけば解決します。

しかし、ここに取り付け騒ぎが重なるととてつもない規模で未実現損を実現損にせざるを得なくなるため、銀行危機が深刻になりやすいです。

 

もちろんそうならないための規定以上の保護をしたり、柔軟に対応してくれます。

 

念のためしばらく銀行破綻が続かないか、そして金融ストレス指数などが上昇しないか重点的に確認していきます。

 

【参照記事】

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