米国センサス局によると、4月の売上高は次のようになりました。
前年比 +5.2% (3月と変わらず)
前月比 +0.1% (3月 +1.7%)
※3月の前月比は1.4%から1.7%に上方修正されました。
3月の前月比が上方修正されたため、関税前の駆け込み需要が強かったことがわかります。
4月はその反動で失速しました。
3月の1.7%から大幅減で、またまた騒がれそうですが、1.7%×12か月で20.4%ですから、こんな増加が続くわけがなく反動減で問題はありません。
また、タイミング的にもこの弱さで良いと思います。
消費があまりにも強いと、関税によるコスト増加分を企業が簡単に価格転嫁しインフレ率が上昇します。
少し弱いぐらいがちょうどいいです。
詳細を見ると、飲食店の前月比が1.2%増としっかりしています。
パッと見弱くてもこういう部分で底堅さはあるので、経済の萎縮は控えめだと言えます。
小売りや消費が弱くなっても底堅さを維持する理由は他にもあります。
例えば、ADP雇用統計の賃金の増加ペースよりも、インフレ率の前月比上昇が下回っています。つまり実質賃金が増えているので、消費が本格失速することは考えにくいです。(労働人口の増加ペースが鈍ってる分はもちろん減ります)
ちなみにアトランタ連銀のGDPnowは15日の更新で、4-6月実質GDP予測を2.3%から2.5%へ上方修正しました。
先ほど記事にした新規失業保険申請の結果と合わせても、この様子であればNBERはリセッションを認定しないはずです。
一般的に勘違いされてるリセッション、つまり2四半期連続の後退であるテクニカルリセッションすらも起きません。
もしも来月、再来月もこの弱さなら少し懸念なので、引きつづき注目していきます。
コメント