米国 センサス局によると、3月の小売売上高は前月比+1.4%、前年同月比+4.6%となりました。
この強さは関税前の駆け込みですね。
詳細を見ると自動車・部品販売が前月比+5.3%と異常な強さです。
一方で無店舗小売業者(主に通販)が前月比で+0.1%となっており、駆け込みがあったはずなのに弱く感じます。次のチャートはこのカテゴリーの前年比の10年推移です。
2018年の12月に大きく落ちています。
当時も関税騒動で株価急落していました。もしかすると通販はこういう時に駆け込みよりも消費抑制の影響を受けやすいのかもしれませんね。
あと注目したいのはこの1年やや低下傾向にある点です。移民流入減の総需要低下はこういう部分に少しづつ出てくると思います。(もちろん賃金上昇率が落ち着いてきたことなども影響しているはずです)
その他のカテゴリーでは、ガソリン価格が前月比-2.5%になっていました。
自動車の強さは駆け込み、消費の低下、ガソリン売り上げの低下、ここから言えることは、物価はマーケットが考えているよりも上がりにくいということです。
自動車需要の先食いはすぐに終わります。
そして米国市民は普段の消費を控え始めているようなので、価格転嫁は簡単にできません。また、ガソリン価格の低下が強いのでこれも物価を下押しします。
今回は特殊な状況下での小売り統計となったので、また来月、再来月を見つつ考えていきます。
コメント