中小企業の景況感を示すこの指数ですが、National Federation of Independent Business(NFIB)のリリース資料によると、2月に低下しました。
推移はこちら(Trading Economics)で確認できます。
詳細を読むと全体としては最近の製造業指標などと同様に不確実性への懸念が高まっている一方で、平均よりは高い点などが堅調さも感じます。
インフレと雇用が最大の問題
興味深いのは、インフレへの懸念が低下している一方で、販売価格を引き上げる意向を持つオーナーがかなり増加しています。
この方向性の不一致はよくわかりませんが意向が強まっているのは明らかです。
そして最も重要な問題となっているのはインフレではなく労働の質となっています。つまり採用の難しさで、そのセクターは小売りや建設、製造業とあるので、移民の流入減が影響し始めてると思います。
僕は色々理由があり人件費の高騰は価格転嫁に繋がらないと見ていますが、この辺は注目すべき状況になりそうです。
金融環境は良好
また、借入の厳しさがやや緩くなっていることや、借入や金利を最も重要な問題とする企業が相変わらず少ないので、やはり経済全体で見れば即座にリセッションを懸念するより、一定の健全性は保っていると考えるのが妥当だと思います。
まとめ
全体的には不確実性の上昇など悪影響は起きていますが、最近の米国経済の落ち方に比べてそこまで悪くないですね。個人的にはややインフレ懸念のウェイトを上げ、移民流入減の影響が起きている点を改めて感じる内容でした。
追記
インフレ動向の見通しはこちらの記事を参考にしてください。
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