ダラス連銀によるとテキサス州の5月の製造業活動は次のようになりました。※調査期間は5月13日から21日です。
4月からは改善傾向
生産指数はプラスを維持です。
企業展望はまだマイナスですが強めに改善しています。
その他、新規受注は-20から-8.7、設備稼働率が-3.8から-1.5に改善、労働市場も従業員数-3.9から3.5、週労働時間-6.4から-3.6、賃金と福利厚生が14.3から15と、4月から改善しています。
価格をみると、原材料が低下、完成品の受け取り価格はほぼ横ばいとなりました。(平均よりはまだまだ高い)
6か月先見通しは、企業展望で‐6.0から5.6にプラス転換しました。(平均は19.4)
6か月見通しの改善を待ちたい
総合すると実体は生産指数の推移に近い状況ではないでしょうか?
まさに今の米国経済という感じです。
アンケートを見ると関税に対する懸念の声はまだ多くあります。加えて去年までネガティブコメントの主役だった高金利、物価高も残っており停滞が起きていると考えられます。(大きな案件が2026年まで延期されたとのコメントもありました)
大幅に改善していくときには6か月見通しがしっかり強くなっていくのでそれを待ちたいですね。
最後にこの調査の重要性について
テキサス州に限定されるためあまり注目されませんが、テキサス州は全米第2位の製造業規模であり、輸出額では1位です。
また、先端半導体工場も急速に増えている最重要州で、おそらく米国株のインデックス投資家にとっては自動車工場が多いミシガン州よりも注目すべき州だと思います。
さらにダラス連銀の調査はタイムリーです。
昨夜はセンサス局の耐久財受注も公表され、4月の大幅悪化の状況が出ていましたが、ダラス連銀の調査を見ればもうそのあとの回復傾向までわかっています。
他にも似たような調査ではNYエンパイアステート製造業指数などもありますが、ブレ幅が大きすぎます。
今後もダラス連銀の調査に注目していきましょう!
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